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事業売却を考えた時に気を付けたい、売却先はだれ?

事業売却を考えた時に気を付けたい、売却先はだれ?

画像はイメージです。

せっかくなら長く続いてほしい

クリニックを経営されている開業医の皆様にほぼ共通している事業売却時のご意向として、「売却後もできれば長く続いてほしい」というご意向があります。
できれば長く続いてほしいという視点で、売却先それぞれのメリット/デメリットを紹介します。

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売却先の3パターン

クリニックの事業売却を考えた時に売却先、買い手となるパターンは大きく分けて次の3パターンです。

・現在勤務医として働く、開業希望医師への承継
・医療法人の分院として承継
・一般企業からの出資

それぞれのパターンをメリットとデメリットで比較してみましょう。

開業希望医師への承継の場合

イメージとして思い浮かびやすいのはこのパターンかと思います。実際に、診療圏患者の引継ぎ、低コストでの開業目的に承継を検討される勤務医の方は多くおられます。

【メリット】

開業希望医師への承継メリットとしては、経営の経験が無いため、先代の診療方針、患者様やスタッフ、取引業者を当面はそのまま引き継ぐという点です。

開業後の順調な滑り出しの為に承継開業を目指している点を考えれば、スタッフや周囲とのハレーションも少なく、しばらくは今のカタチのままクリニックが運営されます。

【デメリット】

デメリットとしては、開業希望医師の資金調達面と承継までに時間がかかる点があります。

開業希望医師の多くは、設備資金や運転資金を金融機関からの借り入れに依存することになります。金融機関の審査回答次第では、想定していた融資額を得られず、事業計画が思うように進まなくなります。当然ながら事業承継の商談にも悪影響があります。

また、勤務先の退職を伴うことから、少なくとも半年から1年前には、退職意向を伝える必要があります。事業承継の初期検討段階から踏まえると、患者の引継ぎが終わるまでには1年半~3年程度の期間を要すことは認識しておく必要があります。

医療法人の分院として承継

スケールメリットを求めて、多くの分院を抱える医療法人グループが増えてきています。

【メリット】

既に基盤となる本院や他の分院があることから、金融機関からの信用力も高く、譲受サイドの資金調達がネックとなり破談する確率は開業希望医師と比較して低いです。また意思決定までのスピードも早く、承継までの期間が短い点などが挙げられます。これまでのクリニック経営経験を活かした安定経営が期待できます。

【デメリット】

経営者型の理事長が多いという特徴から、画一化やグループシナジーを追求するあまり、診療方針など、本院と同質化を求められるケースが多くあります。長年クリニックを支えてきたスタッフの中には、やりにくさを感じるスタッフが出てきても不思議ではありません。

一般企業からの出資

医療機関は非営利性の観点から規制が多く、一般企業からの出資などに際しては、想定しているビジネスモデルが法律上問題ないかを慎重に検討する必要があります。

【メリット】

一般事業の経営者による経営により、財務管理や事務作業が効率化して、医療従事者が医療行為に専念できる体制を構築できるという点です。

【デメリット】

医療施設は特殊な法規制の下に運営されており、一般企業による医療法人への出資自体は認められていますが、医療行為や経営への関与の度合いによっては運営が認められない場合があります。個人開業医や、医療法人への売却と比べて、より慎重な検討が必要となります。

クリニックに一般企業が出資することによってメリットや便益がある反面、懸念やリスクも大きく存在します。したがって、慎重な判断が必要で、クリニックの持つ特徴や価値観、利用者の視点からの評価も行い、両者が納得できる業務提携や協力関係の構築が求められます。

譲れないポイントは

ベンチャー企業などの一般の事業会社であれば、より高く買ってくれることを第一条件にする経営者が多いですが、病院やクリニックの場合には、必ずしも金額が第一条件ではないケースが多いです。

自分や家族、患者さん、スタッフにとって、最良な判断をする為に、事業売却を検討する際には、自分の中で、最も重要なポイント、譲れないポイントを明確化しておくことが重要です。

シャーファイナンスでは、事業売却のご相談を受け付けしています。
いつかは来るその日の為に、早めの準備をご検討ください。

著者:
シャープファイナンス株式会社 プラットフォーム事業推進室
提供:
© Medical LIVES / シャープファイナンス

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