豊かな生活 Quality Life

【愛犬としつけ】犬の心の声を聞く〜カーミングシグナルと感情の読み方〜

【愛犬としつけ】犬の心の声を聞く〜カーミングシグナルと感情の読み方〜

カーミングシグナルとは、犬がストレスや不安を感じたとき、または相手に落ち着いてほしいときに、自分自身と相手の感情を落ち着かせるために行う本能的なボディランゲージ(しぐさ)です。今回はそんな「カーミングシグナル」について詳しく紹介していきます。
犬と人とのコミュニケーションコーチ、JAHA認定:家庭犬しつけインストラクターの、井野めぐみさんによる犬との良い関係「しつけ」の連載です。(※ワンちゃんお出かけメディア「ハピプレ」からの転載記事です)

【ハピプレとは】ワンちゃんお出かけメディア「ハピプレ」は、全国47都道府県のワンちゃんおでかけスポット、イベントなどを情報発信。エリア別おでかけ記事では花見・海・川・公園など、ペットと季節を一緒に楽しめるスポットも紹介しています。

犬のボディサインをどれくらい知っていますか?

散歩中、犬がゆっくり歩き始めたらどう対応しますか?
家族が口論している側で舌をぺろぺろしているとき、犬は何を伝えたいのでしょう?

病院の待合室で瞬きを頻繁にし、診察台ではあくびを連発…これはただの寝不足でしょうか?
犬は言葉を話せません。しかし、人と同じような感情を持ち、その“心の声”を体や表情、動作でたくさん送っています。日々の観察で犬の気持ちを理解できると、信頼関係はぐっと深まります。

犬のボディサインには、「楽しい」「嬉しい」というポジティブなものもありますが、「不安」「緊張している」など困ったときの心の声もあります。

【愛犬としつけ】犬の心の声を聞く〜カーミングシグナルと感情の読み方〜

カーミングシグナルとは?

カーミングシグナルとは、犬が緊張や不安を和らげるために行うボディランゲージです。現在30種類以上が確認されており、代表例は以下です。

あくび
目そらし
体をそらす伸び
舌なめずり
伏せる
体をブルブルッとふる

#誤解しやすいポイント
・1つの動作だけでは、生理現象や癖の場合もあります。
繰り返しや複数のサインが組み合わさると、「不安」や「緊張」の可能性が高いです。

#状況とのセットで意味が変わる

・初めて会う人の前で目をそらす、背伸び、あくび → 緊張や興奮
・動物病院でのあくび、舌なめずり、体をかく → 心身の緊張サイン

ポイントは、サインを単体で判断せず、状況と合わせて読むことです。

カーミングシグナルは、犬からの「ちょっと困ってます」サインです。
見逃すと、不安や不満が積み重なり、吠えや噛みつきなど問題行動につながることもあります。

ポイントは、「なぜ困っているのか理解する」ことです。

・「何が困っているのか」 → サインの特定
・「なぜ困っているのか」 → 原因を想像

原因まで考えられれば、自然と対応策や練習方法も見えてきます。
犬の行動を翻訳し、理解した上で対応すれば、信頼関係は自然に深まります。

【愛犬としつけ】犬の心の声を聞く〜カーミングシグナルと感情の読み方〜

今日からできる観察ワーク


 1.  観察する習慣を作る
・1日数分、「今、犬は何をしている? 何を伝えようとしている?」と意識して見る。

 2.  サインに応じて立ち止まる
・何に対して困っているのかな?」と考える
・部分的な動きだけでなく、全身の様子や状況を観察

 3.  犬のペースに合わせる
・無理に触ったり近づけたりせず、犬の選ぶ距離や行動を尊重

 4.  学ぶ姿勢を持つ
・カーミングシグナルを紹介する本や動画で勉強
・実生活で観察力を鍛える

 5.  問題行動は原因から理解する
・叱るのではなく、「なぜこのサインが出たのか」を考え、対応を工夫

【愛犬としつけ】犬の心の声を聞く〜カーミングシグナルと感情の読み方〜

カーミングシグナルを理解し、安心できる関係へ

カーミングシグナルは、犬の「今ちょっと困ってます」という声です。
正しく読めば、無用なストレスやトラブルを防げます。

日々の観察と配慮、温かい声がけが、愛犬との絆を深め、安心できる関係を築くカギです。

毎日のちょっとした気づきが、愛犬との信頼と安心の土台になります。

ワンちゃんお出かけメディアハピプレの『ハピプレ』井野めぐみさんのしつけコラムは全10回予定。
(以下、ハピプレサイトへ遷移します)

井野めぐみ
犬と人とのコミュニケーションコーチ。JAHA認定・家庭犬しつけインストラクター。
動物病院勤務を経て、2007年に家庭犬しつけ方教室「DOGGY FRIENDS」を開設。叱らずに伝わる、科学的かつ優しいトレーニングを通じて、犬と人の“心が通じ合う暮らし”をサポート。現在、都内:木場公園で開催されるKIBAワンニャンHAPPYフェスのしつけトレーナーとして多くのペットオーナーへ教室を開催している。

井野めぐみ先生の著書「ねえねえ、何を言いたいの? 行動学で読み解く、犬があなたに伝えたいこと」好評発売中

提供:
© Medical LIVES / シャープファイナンス

記事紹介 more

街中で黒塗りの高級車を見かけると、「贅沢な車に乗っている」「自己顕示欲が強いな」と感じる人もいるかも…

医師が特定の地域に偏って医療の適切な分配が行えない現状を打開すべく、国が抜本的な改革を推し進めていま…

リース物件には動産総合保険が付保されているため、万がーの事故があっても安心……ですが、補償額に限度が…

「Rの付く月に牡蠣を食べよ」という常識を、あっさり覆してくる土地がある。北海道・道東、厚岸(あっけし…

近年、医療分野でAIの活用が急速に進んでいます。なかでもAIによる事前問診は多くのクリニックで導入さ…

クリニックの開業は、多くのドクターにとって夢の実現です。しかし、どれほど綿密に練られた事業計画書にも…

私たちが困るペットたちの『問題行動』。しかし、『問題行動』とは決して『悪い子』の証ではありません。「…

医師業は多忙なうえ、自らの判断が人命を左右するという重責にも耐えなければなりません。狭き門をくぐって…

業界を問わず人手不足が叫ばれる昨今、医療機関においてもその深刻さは増す一方です。こうしたなか、「人材…