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【愛犬としつけ】あなたの犬はどんなタイプ? 犬種別のクセを理解してハッピーに!

【愛犬としつけ】あなたの犬はどんなタイプ? 犬種別のクセを理解してハッピーに!

ジャックラッセルテリアの穴掘りは、狩猟をしていたから?

「どうしてうちの子、こんな行動をするの?」 ――もしかしたらそれ “性格”ではなく“本能”かもしれません。
犬はもともと「目的別」に育てられてきた動物。国際的に分類される“犬種グループ”を知ることで、愛犬の行動に「なるほど!」と納得できるヒントが見えてきます。今回は、犬たちの本能を尊重した向き合い方や、暮らしに活かせるポイントを分かりやすくご紹介。あなたの愛犬らしさに、もっと寄り添える一歩になるはずです。
犬と人とのコミュニケーションコーチ、JAHA認定:家庭犬しつけインストラクターの、井野めぐみさんによる犬との良い関係「しつけ」の連載です。(※ワンちゃんお出かけメディア「ハピプレ」からの転載記事です)

【ハピプレとは】ワンちゃんお出かけメディア「ハピプレ」は、全国47都道府県のワンちゃんおでかけスポット、イベントなどを情報発信。エリア別おでかけ記事では花見・海・川・公園など、ペットと季節を一緒に楽しめるスポットも紹介しています。

あなたの犬はどんなタイプ? :その行動、「性格」じゃなくて「本能」かも?

  • 「うちの子、なんでこんなに吠えるの?」
  • 「散歩中、地面の匂いばっかり嗅いでる…」
  • 「ドッグランに行っても、全然遊ばないのはなぜ?」
    もしかしたらその行動、犬種ごとの“本能的な傾向”が関係しているかもしれません。今回は、「犬種グループ」を知ることで、愛犬の行動に納得できるヒントをご紹介します。
【愛犬としつけ】あなたの犬はどんなタイプ? 犬種別のクセを理解してハッピーに!

吠えるのも、本能?(ダックスフンド)

犬は“目的別”に育てられてきた

犬は「10のグループ」に分かれている

世界の犬種は、国際畜犬連盟(FCI)により役割別に10グループに分類されています。これは「見た目」ではなく「役割・本能」での分類。
つまり、「どんな仕事をしてきたか」に基づいています。

グループ名特徴犬種例
牧羊犬・牧畜犬高い運動能力と知性を合わせ持つため退屈が苦手ボーダー・コリー、シェットランド・シープドック、ウエルシュ・コーギー、ジャーマン・シェパード
使役犬力強く運動能力も高く、警戒心が強いドーベルマン、グレート・ピレニーズ、ブルドック、土佐犬、ミニチュア・ピンシャー
テリア独立心が強く単頭飼育に向く。警戒心が高く興奮しやすいジャック・ラッセル・テリア、ヨークシャーテリア
ダックスフント勇敢で活発、吠えの問題がとても多いスムース、ロング、ワイヤーの3種の被毛と、ミニチュア、スタンダード、カニーンヘンの
3サイズに分かれる
スピッツ原始的犬非常に独立心が強く、単頭飼育に向き、暑さに弱い柴犬、秋田犬、甲斐犬、シベリアン・ハスキー、アラスカン・マラミュート、チャウチャウ
嗅覚ハウンド匂いを嗅ぐこと、大きな声で吠えることが好きビーグル、バセット・ハウンド、
ダルメシアン
ポインター・セッター優れた嗅覚と視覚を持ち、必要な運動量がとても多いアイリッシュー・セッター、ワイマラナー、ブリタニー・スパニエル
⑦以外の鳥猟犬従順で人との協力性が高い、必要な運動量が多く水好きゴールデン・レトリーバー、
アメリカン・コッカー・スパニエル
愛玩犬小型で人好き、甘えん坊で一人が苦手、物音に反応しやすいチワワ、マルチーズ、ボストン・テリア、パグ、キャバリア
視覚ハウンド優れた視覚を持ち非常に敏捷、必要な運動量は非常に多いアイリッシュ・ウルフハウンド、イタリアン・グレーハウンド、アフガン・ハウンド

「困った行動」は“その子らしさ”かもしれない

「吠える」「落ち着かない」「ずっと匂いを嗅いでいる」――これらは、実はその犬の「本能的な性質」からくるごく自然な行動かもしれません。

✅ 例:
ボーダー・コリー :エネルギーが高い→ 頭と体を使う十分な遊びと運動が必要
ビーグル : 匂いを追い続ける → 匂いを使った宝探しゲーム、散歩中の匂い嗅ぎOKタイム
チワワ : 音や動きに敏感でよく吠える → 安心できる環境づくり、慣らす練習(社会化)をしっかりとする

 

つまり、「やめさせる」のではなく「いつならできるのかを教える」ことがカギになります。

本能に寄り添った接し方3つのポイント

その子の“でどころ”を知る→ 理解につながる

うちの子はなぜこうなんだろう?」と思ったら、グループを調べてみてください。

本能を満たす遊びを取り入れる

匂い遊び引っ張りっこコングパズルなどの知育トイも役立ちます。

“合わないこと”をさせる時には、ゆっくりと時間をかけて少しづつ慣らしていく

不得意なことをさせていけないわけではありません。
新しい環境に慣れにくい犬を連れ回す、などは犬が楽しくなるように、少しづつ時間をかけて練習していくことが重要です。
犬種特性以外でも、その子の個性(水嫌い、集中力の長さ、慎重さなど)をしっかりと把握し、認め、少しずつ練習していきましょう。

【愛犬としつけ】あなたの犬はどんなタイプ? 犬種別のクセを理解してハッピーに!

「あなたの犬らしさ」に気づくことが、愛情の第一歩

その子が「どんなグループ出身で、どんな本能を持っているか」を知ることは、
接し方・声かけ・しつけすべての“ベース”になります。

その子らしさを尊重する”ことこそ、両想いへの一番の近道です。

ワンちゃんお出かけメディアハピプレの『ハピプレ』井野めぐみさんのしつけコラムは全10回予定。
(以下、ハピプレサイトへ遷移します)

第1回:犬との関係はここから始まる― ヒューマン・アニマル・ボンド(HAB)って何?
第2回:あなたの犬はどんなタイプ?
第3回:犬のライフステージと暮らしの工夫~成長に合わせた接し方~
第4回:法律から学ぶ犬との暮らしの責任~飼い主が守るべきこと~
第5回:犬の心の声を聞く〜カーミングシグナルと感情の読み方〜【井野めぐみ|犬と人とのコミュニケーションコーチ】
(new)
井野めぐみ
犬と人とのコミュニケーションコーチ。JAHA認定・家庭犬しつけインストラクター。
動物病院勤務を経て、2007年に家庭犬しつけ方教室「DOGGY FRIENDS」を開設。叱らずに伝わる、科学的かつ優しいトレーニングを通じて、犬と人の“心が通じ合う暮らし”をサポート。現在、都内:木場公園で開催されるKIBAワンニャンHAPPYフェスのしつけトレーナーとして多くのペットオーナーへ教室を開催している。

井野めぐみ先生の著書「ねえねえ、何を言いたいの? 行動学で読み解く、犬があなたに伝えたいこと」は10月17日発売!

提供:
© Medical LIVES / シャープファイナンス

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