ヒトと同じように、犬にも年齢や成長に応じた“ライフステージ”があります。その変化に気づくことが、愛犬…
犬のライフステージと暮らしの工夫
「犬のライフステージ」とは、子犬・成犬・シニアといった年齢や成長段階ごとの区分です。それぞれに合った食事やケアをすることで、愛犬が健やかに過ごせるサポートができます。
例えば適切な運動量や、その子に合わせた食事、年齢に応じた対応がとても大切です。
今回はそんな人と生涯をともにする愛犬の一生に欠かせない「犬のライフステージについて」詳しく紹介していきます。

「今のうちの子」に合った接し方、できていますか?
- 「子犬っていつからしつけができるの?」
- 「最近、前より元気がなくなった…年齢?」
- 「うちの子、もうシニアかも。どう接すればいい?」
犬にも、年齢によって大切なケアや関わり方があります。
ライフステージ別の特徴と暮らしの工夫をわかりやすくお伝えします。
犬の一生は、6つのステージに分かれる
| ステージ | 目安年齢 | |
| 新 ▶︎ 新生子期 | 生後〜2週齢前後 | 命を維持するためにも、今後の性格形成のためにも母犬との関わりが超重要。人が育てなければならない場合は専門家のアドバイスを。 |
| ▶︎ 移行期 | 2〜3週齢前後 | 目が見え音が聞こえるようになりよちよち歩きを始める。 少しずつ離乳し始めるが、まだ母犬や兄弟犬との関わりが必須。 |
| ▶︎ 社会化期 | 3〜16週齢前後 | 前半(8週齢前後)までは母犬や兄弟犬との関わりで育む犬同士の社会勉強の時期。後半(9週齢以降)は人や音、物など様々な刺激を体験すると良いが、怖がらないように慣らしていくことが超重要。 免疫が出来上がっていないため、抱っこで色々な所に連れていくと良い。 |
| ▶︎ 若年期 | 〜1.5年から2年 | エネルギーに溢れ元気いっぱい。興奮しやすく集中力も持続しないため「反抗期」と呼ばれることもある。たくさんの運動量と適切な刺激を確保し関わる時間の確保を。 避妊去勢手術の最適時期。 |
| ▶︎ 成熟期 | 〜8歳ほど | 今までのしつけ、関わり方が形になる時期。集中力も出てくるため、より絆を深め、色々なことにチャレンジしていける。毎日のお手入れや、定期検診で健康維持を。 |
| ▶︎ シニア期 | 8歳ほど〜 | 犬種や体格、ライフスタイルにより時期は様々。しかし若々しく見えていても急に変化が現れる場合もあるため健康管理をしっかりと。体力の変化に合わせて、散歩の速さや段差、明るさ、音量など優しさベースで環境を整えて。 |
「成長」に合わせて、接し方をチューニングしよう
社会化期に多くのことを楽しく経験させることでストレス耐性ができ、精神的に余裕が生まれ、不安や恐怖からくる吠えや攻撃性を予防できます。
若齢期は色々なことに興味が出てくるしエネルギーも有り余っています。いうことを聞かせようと躍起になるより、運動など生理的欲求をしっかり満たすことが最重要。いうことを聞きたくなるような魅力的な飼い主になるよう振る舞って。
成犬期は今までの結果が出ています。軌道修正が必要であれば関わり方を見直して「信頼貯金」を積んでいきましょう。習慣化したことが増え積極的な関わりが減っているかもしれませんが関わる時間の確保をしてしっかりコミュニケーションをとっていきましょう。
シニア期には、年寄り扱いしすぎないけれど愛犬に優しい環境整備を。体力と気力をしっかり観察してあげて。

ステージ別にできること
✅ ライフステージごとの過ごし方
社会化期後半(4週齢〜16週齢)
抱っこでお散歩。おやつをあげながら少しずつ、人・犬・車・様々な音などに慣らす。家の中で首輪やハーネスに慣らし、リードをつけてお散歩練習を。
若齢期(4ヶ月〜1.5歳)
基本的なしつけトレーニング、トリック練習や引っ張りっこなど飼い主さんとの遊び。楽しくできるようポジティブなトレーニングを用いて飼い主さんとの時間が大好きになるように。
成熟期(1.5〜8歳)
ルーティーンにはこだわりすぎなくて良いでしょう。一緒にいろいろな新しいことにチャレンジして、楽しい経験を増やしていきましょう。
好きな共通言語が増えるのも良いですね。
シニア期(8歳〜)
床を滑りにくく歩きやすいようソフトマットを敷き、ベッドやソファーなどお気に入りのところにステップを置いて登りやすくするなど安心と快適さを優先して。
社会化期後半(4週齢〜16週齢)
抱っこでお散歩。おやつをあげながら少しずつ、人・犬・車・様々な音などに慣らす。家の中で首輪やハーネスに慣らし、リードをつけてお散歩練習を。
若齢期(4ヶ月〜1.5歳)
基本的なしつけトレーニング、トリック練習や引っ張りっこなど飼い主さんとの遊び。楽しくできるようポジティブなトレーニングを用いて飼い主さんとの時間が大好きになるように。
成熟期(1.5〜8歳)
ルーティーンにはこだわりすぎなくて良いでしょう。一緒にいろいろな新しいことにチャレンジして、楽しい経験を増やしていきましょう。
好きな共通言語が増えるのも良いですね。
シニア期(8歳〜)
床を滑りにくく歩きやすいようソフトマットを敷き、ベッドやソファーなどお気に入りのところにステップを置いて登りやすくするなど安心と快適さを優先して。

「今のステージ」を知ることが、最適なケアにつながる
年齢によって、必要な運動・刺激・環境はまったく異なります。
犬に「今のあなたにちょうどいい暮らし」をプレゼントすることが、犬生のクオリティを大きく左右します。
ワンちゃんお出かけメディアハピプレの『ハピプレ』井野めぐみさんのしつけコラムは全10回予定。
(以下、ハピプレサイトへ遷移します)
第1回:犬との関係はここから始まる― ヒューマン・アニマル・ボンド(HAB)って何?
第2回:あなたの犬はどんなタイプ?
第3回:犬のライフステージと暮らしの工夫~成長に合わせた接し方~
第4回:法律から学ぶ犬との暮らしの責任~飼い主が守るべきこと~
第5回:犬の心の声を聞く〜カーミングシグナルと感情の読み方〜【井野めぐみ|犬と人とのコミュニケーションコーチ】(new)
第2回:あなたの犬はどんなタイプ?
第3回:犬のライフステージと暮らしの工夫~成長に合わせた接し方~
第4回:法律から学ぶ犬との暮らしの責任~飼い主が守るべきこと~
第5回:犬の心の声を聞く〜カーミングシグナルと感情の読み方〜【井野めぐみ|犬と人とのコミュニケーションコーチ】(new)
井野めぐみ
犬と人とのコミュニケーションコーチ。JAHA認定・家庭犬しつけインストラクター。
動物病院勤務を経て、2007年に家庭犬しつけ方教室「DOGGY FRIENDS」を開設。叱らずに伝わる、科学的かつ優しいトレーニングを通じて、犬と人の“心が通じ合う暮らし”をサポート。現在、都内:木場公園で開催されるKIBAワンニャンHAPPYフェスのしつけトレーナーとして多くのペットオーナーへ教室を開催している。
犬と人とのコミュニケーションコーチ。JAHA認定・家庭犬しつけインストラクター。
動物病院勤務を経て、2007年に家庭犬しつけ方教室「DOGGY FRIENDS」を開設。叱らずに伝わる、科学的かつ優しいトレーニングを通じて、犬と人の“心が通じ合う暮らし”をサポート。現在、都内:木場公園で開催されるKIBAワンニャンHAPPYフェスのしつけトレーナーとして多くのペットオーナーへ教室を開催している。
井野めぐみ先生の著書「ねえねえ、何を言いたいの? 行動学で読み解く、犬があなたに伝えたいこと」発売開始!
- 提供:
- © Medical LIVES / シャープファイナンス
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