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クリニック向け掲示物作成の3つのポイント

クリニック向け掲示物作成の3つのポイント

※画像はイメージです/PIXTA

クリニックにおける院内掲示物。作成する際にお悩みではないですか?

休診の案内や予防接種の案内、診察時間変更のお知らせなど、
クリニックにおける情報伝達手段として、掲示物を活用されているケースは多いと思います。

掲出場所など、院内での掲示物への導線の配慮も大事といわれていますが、やはり重要なのは掲出物の内容について。
「患者さんにより分かりやすく、院内のお知らせを伝えるためにはどう作成したらよいか」とお悩みの方も多いと思います。

そこで今回はかならず押さえてほしい、掲示物作成時に意識するべき3つのポイントを紹介します!

【POINT 1】何を伝えたいのかを考えよう

これが、掲示物を作成する上で最も意識するべきポイントとなります。

掲示物を作成するときに理解すべきことは、作成する人は伝えたい事の背景を伝えたいと考えるのに対して、掲示物を見る人は背景はどうでもよく、事実だけを知りたいと考えている点です。

ビジネスでよく言われる注意点として、「報告は先ず結論から。」というものがあります。これは報告をする側は、なぜそうなったのかという背景を伝えたい想いが強いのに対し、報告をされる側は、どうなったのかという結論を先に知りたいという想いのギャップから生じた注意点です。

掲示物を作成する際も同じです。
例えば「院長が学会に出席する為、11月24日を休診にする。」ということを伝える掲示物を作成するケースを考えてみましょう。

このケースで伝えたいことは「院長が学会に出席すること」ではありません。
伝えたいことは、背景ではなく結論、つまり「11月24日が休診である」ということです。

このように伝えたいことをあらかじめ意識できれば、患者さんにとってよりストレートに伝わる掲示物を作成することができるのではないでしょうか。

【POINT 2】誰に伝えたいのかを考えよう

次に意識すべきポイントは、誰に伝えたいのかです。

掲示物の多くは患者さんに伝えたい内容だと思いますが、患者さんの中でも特に誰に伝えたいのか、ということが意識するべきポイントです。

患者さん本人なのか、患者さんのご家族なのか、ということも重要ですし、伝えたい方の性別、年齢、置かれている状況など出来るだけ細かく誰に伝えたいのかを明確にしていきましょう。

マーケティングの世界では、ペルソナという考え方があります。マーケティングでは「商品やサービスに設定するユーザー像」を指す言葉ですが、掲示物作成では、「ユーザー=伝えたい人」ということになります。

表面的な事項だけではなく、症状、来院頻度、性格、職業、来院手段などを、より細かく、伝えたい人の想像を膨らませることが重要となってきます。

伝えたい人を強く意識できたなら、より明確に伝わる掲示物を作ることができるのではないでしょうか。

【POINT 3】いつまでに伝えたいのかを考えよう

最後は、伝えたい情報に期限があるのかということです。

緊急で伝える必要がある情報は、そもそも掲示物には適していません。
情報の内容によって、どれくらい前までに掲示をしなければならないのか、日ごろから意識しておくことで掲示漏れの防止に繋がります。

例えば、休診のお知らせを掲示する場合には、患者様の来院頻度から、いつまでに掲示しておけばいいのかを逆算しておく必要があります。

また、忘れてはならないことは、期限が過ぎた掲示物をそのままにしておかない事です。期限が切れた掲示物を見た経験は、掲示物からの興味を削ぎ、次回の掲示物も読まなくすることでしょう。
当たり前のことかも知れませんが、「掲示する期限を過ぎたら、廃棄する」を徹底しましょう。

ポスターであれば、右下に掲示期限を明記しておく等の工夫も有効です。

スタッフ全員が意識して、掲示物の掲示期限をこまめにチェックしておくことで廃棄するタイミングを逃さないようにできると考えます。

掲示物が常にアップデートされているのであれば、次も読んでみようという気持ちが生まれ、伝えたい時に伝えられる掲示物となっていきます。

 

【最後に】これまでの使っていたフォーマットも見直してみよう

せっかく作った掲示物も、伝えたい事を、伝えたい人に、伝えたい時までに情報を伝えられないと無駄になってしまいます。

いままで使っているフォーマットを一度見直してみるだけでも、目新しさから、よく伝わる掲示物になっていくこともあります。

無料で公開されている掲示物のフォーマットも多数ありますので、「掲示物 テンプレート」、「病院 掲示物」などで検索してみて下さい。

これまで以上により伝わる掲示物が作れることになるでしょう。

著者:
シャープファイナンス株式会社 Medical LIVES事業室
提供:
© Medical LIVES / シャープファイナンス

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