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画像はイメージです。
関係集団の中にあるクリニック
医療施設は、次の6つの関係集団によって成り立っています。
1.患者、2.出入の様々な業者、3.金融機関、4.スタッフ、5.国や自治体、6.連携医療施設や介護施設。
こうした関係集団からの評判、評価によって施設が存続しています。
評判、評価が高ければ繁盛し、そうでなければ・・・。
その6つの関係集団の中で直接的に係わるのが患者とスタッフであることは言うまでもありません。
今回は院長夫人が考えるべき、職場活力とスタッフの育成についてまとめてみました。
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6つのステークホルダー(利害関係集団)
クリニックは単独では存在できません。
患者が来てくれないとどうにもなりませんし、施設開設にあたって資金を借りる金融機関、医療機器医薬品との仕入業者、働いてくれる従業員、税金を納めている国や自治体との密接なつながり 等々 こうした関係集団によって成り立っていることになります。
こうして改めて見直すとおかげ様ですよね。
ですが、これらの6つの関係集団のお互いのニーズが一致することは、案外難しいと思いませんか。
・患者は、待ち時間少なく、自分の話はゆっくり聴いてほしい。
・仕入先は、少しでも高い商品を購入してもらいたい。
・金融機関は、たくさん借りてきちんと返してほしい。
・スタッフは、給与含めた待遇が良い方が良い。
・国や自治体は、税金を支払い、きちんとした情報を提供してほしい。
・連携医療施設等はお互いに連携取り合っていき共存共栄を実現したい。
こうしたニーズに適切に応えることで信頼を得ることができ、評判があがり、施設の存続を実現することになります。
クリニックはこうしたニーズに応える姿勢としてクリニック理念を掲げることになります。
どんな思いでクリニック運営しているかは理念、ミッションとして明確にしておきましょう。これが、院長、スタッフ全員共通の依って立つ心構えとなります。
職場の3面性
職場が社会のニーズに応えていくために以下の3つの側面があります。
1.共通の考えと共通の目標
2. 意思疎通、双方向のコミュニケーション
3.モチベーションと貢献意欲
共通の考えは理念が明示されていれば、その通り機能しているか現状をチェックしましょう。理念がなければ院長と院長夫人が一緒に創りましょう。理念(考え、価値観)施設運営の軸です。
施設をささえる3つの側面
これは、1.医学、2.医療、3.医業の3つです。
1. 医学は院長の範囲です。
医師会や学会等への参加、また提供される情報に基づいて新しい知識、技術の習得となります。専門家であるための担保を取るために重要です。
2.医療は医療サービスです。
院長含めた専門スタッフの専門知識と技術による対患者対応となります。ここでは患者満足度という概念があります。CS(Customer Satisfaction/カスタマー・サティスファクション/顧客満足度)、ここでいう顧客は患者です。
他のサービス業における顧客とは本質的に異なります。
医療における顧客は心身に何らかの“痛み”を抱えています。加えて他のサービス業は顧客の前の空間を主に使って行われますが、医療は患者を取り巻くすべての空間を扱うことになります。それだけに他のサービス業以上の心配りが必要です。そうした配慮を行うことで、患者から評価されて自院のブランディングが出来るのです。
3.医業は次の3つの要素から成り立ちます。
【a】管理(収入、支出、目標管理)
会計事務所と協力して進めることになります。ムリ、ムダ、ムラは省きましょう。
【b】改善(クレームやインシデント等の定期的な見直し・改善)
委員会活動や役割を決めて改善活動をすすめましょう。
【c】育成&活性化(個人の成長目標の設定、定期的な面接、評価)
スタッフ個々と対面で話しあう場を持ちましょう。
こうした3つの「医」を俯瞰しながら、医療と医業をみるのが院長夫人の役割ということになります。大切なことは院長夫人がなんでも抱え込まないこと、スタッフとの協力、連携が大切です。
クリニックの活性化について
前号ではホスピタリティーの概要を述べましたが、今回はさらに具体化していきます。
答えは当たり前の行動の徹底になります。その当たり前の行動のことを「基準行動」と呼んでいます。
基準の意味と効果 :当たり前の行動を実践することで得られる効果は以下の通りです。
●信頼:実践すれば患者、職員間で信頼関係を作ることができる
●コミュニケーション:実践すれば相互のコミュニケーションは良くなる
●職場の活力:実践すれば職場が活性化し患者に癒しと心地よさ与えることができる
●能力開発:積極的にプラス思考で実践すれば、能力開発に結びつくことになる
では基準行動とはどのような行動か、それは以下のようなものです。
いずれも、当たり前の行動ですが、ひとつ、ひとつの行動に人の意識が現れます。
たとえば、挨拶を取ってみると次のようなレベルがあります。
(d)(e)(f)だったらクリニックの評判はあっという間にに下降していきます。(c)で現状維持です。
望ましいのは(a)と(b)です。ここを目指して評判をあげていきましょう。
スタッフに向き合いましょう
院長夫人と話して一番多いのがスタッフのことです。採用したけれど挨拶もできない、能力はあるけれど性格に 等々 院長夫人の悩みのタネはつきません。
今回の最後はスタッフの評価と向き合いの面接を進めたいと思います。
スタッフ育成のポイントは1.期待、2.目標、3.評価の3つです。
期待をかけて、目標を立ててもらい、評価です。そして、それを対面で向かい合い共有化を図ります。参考に簡単な評価表を見てください。これは本人に自己評価をしてもらい、その上で対面での面接です。
スタッフ次第でクリニックの評判が出来上がりますので、定期的に面接をして向き合い、評価をしながら育てていきましょう。
- 著者
- ミック研究所 佐藤茂則
- 略歴
- 心の学び舎日本メンタルサポートアカデミー🄬代表
医療施設はチームで動いています。チーム活力向上のスタッフ教育、モチベーションアップの人事制度や患者とのより良いリレーションの医療カウンセラー講座などを中心に活動しています。
- 提供:
- © Medical LIVES / シャープファイナンス
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