クリニックの経営において、「物件選び」はその成否を左右する重要なファクターです。とはいえ、立地や広さ…
画像はイメージです。
競争が激化しているクリニック業界を生き残るために必要なこと
10年前と現在で、クリニック業界の環境が大きく変化しているのはご存知でしょうか。新規開業に焦点を当ててみると、開業医向けオンラインサロンの拡大や開業医の若年化、SNSで活発に情報発信・交換をする医師の増加が目立ちます。また、以前と比べてご自身で積極的に開業にまつわる情報の収集やシステムやサービスの比較をされる先生が増えてきた印象があります。
それは、時代の流れとともに情報化社会へと移り変わり、国内でもIT化やDX化が進められている背景もあるのですが、今後クリニック業界で生き残るためには”患者・スタッフから選ばれる必要がある”と気付かれ始めた先生方が多いのではないでしょうか。今回は、そのような考えがもたれるようになった背景もふまえて、今クリニックには何を求められているのかをお伝えいたします。
医療業界でもDX化を推進する動きがみられています
他業界と比べてデジタル化の取り組みが遅れがちな医療業界でしたが、昨年、政府が進める「医療DX」が本格的に動き出しました。
医療業界でのIT普及が遅い理由の1つとして、業界の人材全体が「ITに苦手意識を持っている」というものがあげられます。専門教育を受けてきた人材が集まっている医療現場では、ITに触れてきた経験が少ないためか、医療分野の知識以外の習得意欲が低い方や、システム導入に伴う環境の変化に抵抗がある方も少なくないと思います。
ただ、今回のオンライン資格確認システムの業務化などを通じて、政府の今後の方向性として『国民・患者にさらに質の高い医療サービスを提供できるように医療DXを推進していきたい』という強い思いがあり、それらの政策に適応していける医療機関でないと生き残れないというメッセージが込められているように感じた経営者、医療従事者の方も多いのではないでしょうか。
患者がクリニックを選択する基準も少しずつ変わってきました
また、近年急速にスマートフォン、タブレットが普及した背景もあり、インターネットの情報を元に医療機関を選択する患者が増加しています。Google口コミや病院口コミ投稿サイトなどの確認はもちろん、ホームページやSNSから得られる情報も重要視する患者が増えてきたということです。
特にホームページは、クリニックの顔とも言える重要な広告媒体です。ブログやコラム等を継続的に発信することでクリニックのコンセプトや院長としての想いを直接的に患者に伝えることができるほか専門性の高さや医師・スタッフの人柄をアピールすることが可能です。
また、最近では新型コロナウイルス感染症の拡大をきっかけに、ネット上から診療予約が取れるか、オンライン診療に対応しているか、キャッシュレス決済が導入されているかなどが、患者のクリニック選択の大きな要素になりました。一度これらの便利さを知ると、患者はその体験がクリニックの選択基準の1つになり、その後のクリニック選びにも影響すると考えられます。
経営者を悩ませるスタッフ離職問題もDX化で解決できる…?
さらに、クリニックを経営していく上で課題となりやすいのが「スタッフの離職」ではないでしょうか。業界全体で人手不足が問題となっている中で、離職した穴を埋めるために即戦力となる人材を新たに採用するのは困難です。また、スタッフの急な離職で、診療が円滑に行えなくなると、患者の待ち時間が増えるのはもちろん、ヒューマンエラーによるミスやトラブルが原因で、患者からのクレームにつながる可能性があります。
急な離職を避けるために、スタッフと定期的な面談を行いフォローを心がける先生も少なくないかと思いますが、IT化することで解決できることはないか、クリニックの業務プロセスや労働環境を見つめ直すことも重要です。システムに任せられる業務はシステムに任せ、仕事の属人化を減らすことでスタッフの業務負荷を減らし、急な離職や休職によるリスクマネジメントを行うこと、さらに、属人化した業務が少なくなることでスタッフ採用がしやすくなるなどのメリットもあります。
例えば、患者からの予約対応で受付業務が滞っている場合に、WEB予約システムや自動電話応答システムをうまく活用できれば、属人化の防止、業務負荷の低減に役立つと考えられます。業務プロセスの効率化、標準化はクリニックの経営効率の面だけでなく、業務満足度を上げる「働きやすい職場の提供」という点からも重要な課題です。自院の「働き方改革」の一環として、ITシステムの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
ただ「システムを導入すればいい」というわけではない
前述した国の動向や時代背景、さらに患者やスタッフからのニーズに後押しされて、クリニックのIT化すなわちシステム導入を検討される先生が最近ではとても増えてきました。患者・スタッフから選ばれるクリニックになるためには、ITシステムを適切に運用して業務効率化や、患者・スタッフの満足度向上につなげることが大切です。
クリニック経営に押し寄せる医療DX化の波は、クリニックの運営に課題感がある先生にとって大きなチャンスともいえますが、単純にシステムを導入すればいいというものではなく、運用方法を具体的に見据えたうえで導入・検討することが必要です。
- 著者:
「目利き医ノ助」運営チーム
「目利き医ノ助」は、クリニックのシステム無料相談窓口サービスです。各システム多数のメーカーを取り揃え、ご要望や課題に応じてあなたにぴったりなサービスを中立な立場で比較・提案いたします。開業準備中の先生はもちろん、すでに開業されていてシステムの導入や入れ替えでお悩みの先生もご利用いただけますので、是非お気軽にご相談ください。
- 提供:
- © Medical LIVES / シャープファイナンス
記事紹介 more
近年、顧客がサービスの供給側に対して理不尽なクレームをぶつける「カスタマーハラスメント」が深刻化して…
やってきた実りの秋、食欲の秋!秋はペットも人間も、食欲が増進しやすい季節です。現代において、犬の肥満…
『歯科医院における中性電解水Meau(エムオー※旧名AP水)』を展開しているメディストサニテ株式会社…
『snaq.me office (スナックミーオフィス)』を提供している株式会社スナックミー様より、…
医院の承継とは現在開業しているクリニックを譲り渡し医院経営を続けること。承継方法は大きく分けて3通り…
スマートフォン1台でなんでもできるようになった昨今。時間を確認するのもスマホで十分だと、腕時計を身に…
クリニックを開業するためには、土地や建物、または賃貸物件の探索、建築や内装工事の見積もり、医療機器や…
医療業界では昨今、医師、看護師とも深刻な人手不足に悩まされています。人材難を解消しようと積極的に採用…