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上手なクリニック事業承継は、早めの準備が大切です。

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上手なクリニック事業承継は、早めの準備が大切です。

画像はイメージです。

「上手な事業承継」という言葉で、どのようなイメージを持たれるでしょうか。

多くの譲渡利益を得られる、優秀な後継者が見つかる、好条件で従業員を引き継ぐなど、色々なイメージが浮かぶと思います。
非常に多忙な毎日の中で、焦って事業譲渡に踏み切ってしまわないように。
たとえ事業承継が成約したとしても、後で悔やむことがないよう、しっかり準備期間を設けてから取り組むことが重要です。

早めの準備から

上手な事業承継のポイントは早めの準備にあります。
譲渡希望時期から逆算して 2、3 年前から活動することが望ましいです。
理事長、院長がクリニックの診療と並行して事業承継の準備、手続きを行うのは簡単ではありません。それでも可能な範囲で準備しておくことが良い結果に繋がります。

準備の中でも特に押さえておきたいポイントを2点をお伝えします。

決算書と従業員ごとの業務内容を正しく理解する

自分の情報が分かっていないと相手との目線が合いません。多くのクリニックに携わらせて頂きましたが、診療内容、経営方針、年商や労働時間など同じクリニックは2つとしてありません。

独自の就業規定や院内ルールで運営しているクリニックもあります。オリジナリティという意味では素晴らしいことですが、第三者への譲渡の事業承継ではネガティブに働いてしまう可能性もあります。 近年の収支や従業員の過不足などを正しく理解する必要があります。

事業承継は法人や事業の数だけ無数のパターンがあり、手続は多様に変化します。譲渡側にとっては気にならない事でも、譲受側にとっては不都合な内容があります。公私が入り交じった決算書(勘定科目)などは、早めに整理するのが得策です。

譲渡理由を明確にする

事業承継を進める上では譲渡理由が重要です。事業承継の手続きは、着手から最終契約まで長い時間を要します。クリニックの通常業務と重なり、身体的にも精神的にも辛い期間が必ずあります。

その際に、「なぜ譲渡するのか」「誰の為にするのか」「譲渡後にどうしたいのか」という想いが推進力になります。

過去の例では
「元気なうちに地域医療を次の担い手に託したい」
「自分の余生として、家族や趣味、習い事に時間を割きたい」
「経営面や会計業務等から離脱して医療にのみ特化したい」
「医療事業ではない、新たな事業を興したい」
「今後、人材を確保していく自信が無い」
等 様々な想いを抱いて事業承継のプロジェクトを進めていくことになります。

また良い選択をする為には、軸となる判断基準を定めておく必要があります。
承継手続きを進める過程で、重要な選択を求められる時が必ず訪れます。要所で迷うことが無いように想いを整理しておきましょう。

一度決めた事を譲渡側から何度も変更されては手続きが進みません。譲受側からの不信が募れば、好条件も引き出しにくくなります。

フェーズによっては判断時間を要す場合もありますが、手続があまり長期化すると不要なリスクが発生します。

例えば、院経済状況の変化などの外的要因、院長の体調悪化、従業員退職などの内的要因などです。マッチング段階では、複数の候補先から諸条件を比較していくことになりますが、希望条件を全て満たす担い手が現れるとは限りません。

その際に何を軸に決断を下すのか、事前に整理しておくことが重要です。

ご相談ください

事業譲渡に関して気になることが一つでもございましたら、意向が固まっていない段階でも無料でご相談を賜っております。お気軽にご相談ください。具体的な事例やスケジュール等を踏まえながら、ご説明させていただきます。

著者:
株式会社CBパートナーズ スーパーバイザー 山根 瑠太郎 
提供:
© Medical LIVES / シャープファイナンス

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