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ペットとの共生が子どもの発育や感性にもたらすメリット
前回(リンク)は、高齢者とペットの共生によるメリットについてご紹介しました。
3回目となる今回は、子どもとペットが共生することで得られるメリットに焦点を当てていきたいと思います。
ペットが子どもにあたえる好影響
最近では、テレビやSNSなどで、赤ちゃんや子どもがペットと仲良く暮らす光景をよく目にします。まるで兄弟のようで、とても微笑ましく思います。
このように、幼い時分から動物とともにいる暮らしをしている子どもたちは、なぜ心が豊かに育つのでしょうか。
実は、ペットの存在が子どもの成長にどう良い影響をおよぼすのかを示した研究は、数多くあります。その一例として、学校で本物の犬と過ごしたクラスとぬいぐるみと過ごしたクラスの間にどのような差異が出るかを調べた研究があります。
その結果、本物の犬と過ごしたクラスのほうが、自ら考える力、実行力、判断力が発達し、目的を達成する能力でもう一方のクラスに勝ることがわかりました。これは、子どもたちが犬に話しかけたり、触れたりすることで伸びたと考えられています。他にも、共感力や包容力が育まれると言われています。
また、子どもたちは動物に対して、非常に興味・関心をもっています。私自身、小学校へ訪問し動物に関する授業を行うことがあるのですが、担任の先生が驚くほど、子どもたちはとても真剣に耳を傾けます。
そして、嫌いだろう宿題や課題も、動物のこととなると積極的にこなしてくれます。まさしく、情操教育に動物を取り入れることは、とても良いことだと言えるでしょう。
子どもがペットと暮らす上での課題
ではなぜ、ペットを飼う家族がなかなか増えないのでしょうか。その障壁として、▽子育てが大変、▽旅行に行けない、▽ペット可の賃貸物件不足、▽衛生面の理由――などが考えられます。
まず、子どもの面倒を見るのが大変で、ペットまで飼う余裕がないと思われがちですが、ペットを飼うことで自立心、自尊心が育ち、遊び相手になるので逆に親の手を煩わせなくなります。また、健康面でも免疫力の向上、ストレスに強くなるといったメリットも報告されています。こうした前向きな情報が、子育て世代に届いていないことが課題でしょう。
また、日本では動物に対するイメージが欧米などに比べて悪く、ペット可賃貸物件が増えないほか、ペットが入れる飲食店や施設も制限されているのが現状です。そして、ペットシッター、ペット宿泊可のホテルなどもまだ多いとは言えません。
さいごに
日本は欧米よりも、ペット飼育環境、考え方、飼い主のマナーなど、いろいろな面で後進国であること。欧米と比べて飼育頭数が少ないのは、こうした背景が改善されていないからだと思われます。
最終回である次回は、「使役犬の活躍と今後の課題」についてお話します。
- 著者:
中村泰治
小滝橋動物病院グループ代表
一般社団法人Living in harmony with pets代表
- 提供:
- © Medical LIVES / シャープファイナンス
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